『また来てね』
週に一度、お話相手に伺っている、今年数えで百歳になるおばあちゃん。
耳がだいぶ遠くなっていて、他の人の話はまあまあ聴こえているようだけど、私の声は相当聴こえにくいらしく、ほぼ会話にはならない(^◇^;)
それでも、私が帰るときは笑顔で冒頭の一言を言ってくれる。
もう身体も自由が効かなくなって、
いつお迎えが来る事か、とも考える。
けれど、春に桜を見ると、
『あぁ、また来年も見たい』と思う。
一世紀になる人生、やっぱりまだ、生きたいと思うと、話してくれる。
特別お人柄の素晴らしいおばあちゃんだと思う。
大自然や宇宙の中では、人間なんてちっぽけで、悩んでるのが馬鹿らしい、なんて現実味のない慰めより、おばあちゃんの話や人となりに触れる方がよっぽど現実的に心が軽くなる気がする。
『可笑しいねぇ～。』
『人間、縁だねぇ。』
その言葉の重みはひとつひとつ、滲み入る。
時間も感情も命も、移りゆくものだけど。
出逢ってくれてありがとう、とか、
心に住んでくれてありがとう、とか、
大好きです、とか、幸せです、とか、
世迷いごとかと思われるような、気取った文句かもしれない。
けれど＾＾
そう言うことって、本気で感じられたら、
きっとずっと、失くさないんだろうな。
今、声を聴かせて欲しい。
セキセイインコのような空色に
思いを馳せて。