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のんぴぃ(51)
東京・お笑い系

ダンサーインザダーク

17/11/20 23:14
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何年ぶりに観たかな…?

当時、映画館で観た時 とても救いようの無い
後味の悪さしか残らず、好きじゃなかった…

ビョークの可愛さと ミュージカル仕立ての構成が
賛否両論だったのは確かで
小藪は嫌いな映画ナンバー1と言ってたぐらいだ…

監督は私の好きな「奇跡の海」のラース・フォン・トリア
人間の醜さや本能を ノーメイクで撮る人だと思う
カメラワークやキャストも自然体で
ノンフィクションに観えてくるのだ

ストーリーは簡単に言えば
遺伝で盲目になるだろうと宣告されていたビョークが
それを承知でひとり息子を産む
息子が盲目に成る前に渡米し、働き、コツコツと貯金をしていた。
ある日、ビョークが隠していたお金の在り処を
浪費家の嫁を持つ警察官が知ってしまう…

だんだん弱視になってきたビョークの隙を見て
その警察官は盗んでしまう
息子が13才になったら受けられる手術代の為に貯めていたお金…
返してと訴えるが、お金が無いと最愛の妻に捨てられると争い始め
結局ビョークは警官を殺してしまう

息子に目の手術を受けさせることと
警官の自宅を銀行に差し押さえられる事実は
2人だけの秘密だった…

沈黙を守るビョークは裁判で死刑宣告を受ける。
疑問に思った仲間が調べ 奪い返したお金を息子の手術代として
医師に渡した事を知る。

死刑は免れるかも知れない事実が明らかになり
希望の光が見えてきたのだが……

どんよりしたシーンも ビョークの妄想ミュージカルで
かえって滑稽に見えてしまうけれど
10年以上振りに見たダンサーインザダークは
母親の強さと子供への愛情
殺人罪よりも出産した罪滅ぼしのほうが勝る事
なんか痛いほど感じた

『なぜ知ってて産んだの?』

『腕の中で抱きたかったから…』

一見、軽薄で無邪気な答えにしか聞こえないけれど
自らを犠牲に覚悟を持って産んだと深く感じた…

罪の意識って些細な事でも 誰にでもあると思う
分かっていても つい自分を甘やかし
後悔すると分かりながらも変えられない

行動で示せる想いならばいくらでも見せれる
けど、心の行動を正すのは本当に難しいものだ

表現力に乏しいわたしには一生の課題だな
(c)gran-tv.jp