小学生の頃、この小説で読書感想文を書き、母親をギョっとさせたことがある
小説の内容を少し説明すると、母親から壮絶な虐待を受けて育った女性が、大人になり自身も娘を持つ母親となり、過去と対峙しながら、かつて虐待を受けた母親や自分自身と向き合っていく、という話
私は、決して親から虐待を受けていた訳ではない
両親が時々痴話喧嘩をしたり、姉とおもちゃの取り合いっこをしたり、ごくごく平穏な家庭に育った普通の小学生だったと思う
そんな私がいきなりこの表題を選んで感想文を書いたら、驚くだろうね
お母さん、あのときはごめんね(笑)
思うに、あの頃から私は人一倍、誰かの愛を無性に欲するタイプだったのかもしれない
愛されたい願望が強いというか
でも、今になって思う
誰かからの愛情が足りなかったんじゃない
私自身がその愛情を受け取れない人なんだなと
もっというと、私が人を愛せない人なんだと
今だってそう
夫のことは大好きだし、愛されているとは思う
けど、私自身が心から夫を愛しているかと問われたら
分からなくなってくる
自分自身がこんなだから、愛情を受けてもどこかで虚しさや罪悪感を感じるんだと思う
なんで、こんな自分になってしまったのかは分からない
でも、これってすごく寂しい女だと自分で思う
人を愛せる人って、本当に強い人だと思う
人を愛するって尊いな
愛を乞う人って、自分の中の「愛」を探し続けている人なのかもしれない