当然のことながら、秘書室は女の世界である…。
厚化粧のお局はたくさん。
特に社長秘書クラスの秘書達は、自分が偉くなったかのように勘違いをしているようにも見えたりして…。
いや、わからないでもない。
(かくいううちの本部長も、グループ子会社では社長なのだが、アッチにもちゃんと秘書さんがいるので、私は連携とってるだけである。)
だって部長や本部長クラスの取締役員が、社長とのパイプ役欲しさに、秘書殿に接近しご機嫌伺い来たり頭を下げたりしてくるのだから。
秘書からなんとか情報を得ようと画策する人、秘書から意見を通してもらおうとする人もいる。私は技術部からのまさかの異動だったので、人間関係の変わりように驚きと滑稽ささえ感じていた。
ところで、なぜ私が秘書になったかというと、どうやらオリエンテーションでの人の補佐やフォローが的確でうまかったかららしい。
異例であろう私の秘書課異動の裏には、こんな事情があったようだ。