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月神(35)
和歌山・不思議系

座頭市

20/4/18 06:53
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ばっちりエンターテイメントだった。
一言で言うなら、「おもしろい!」という評価だろう。
難解な哲学や謎解きの面白さといったものではなく、ひたすらリズム感のいい分かりやすい物語。仇討ち、仕官、盗賊。
時代劇に出てくる定番アイテムの組み合わせだ。

面白いなと思ったのは、血飛沫と刀の使い方。
もう、これでもかっていうドボドボ血が飛びまくる。
バイオレンスを真正面から見据える北野監督らしい肉厚的表現。
それと、時代劇の殺陣だと、どうしても当たっていないのに人が倒れたり、映画的表現で目立つようにびゅんびゅん振り回すのだが、本来の剣道や刀で相手を殺る場合には、一番合理的で防ぎにくいのは「突き」なのだ。
それに狭い屋内でも、同様に突きが有効だ。
殺るときに突きを重視しているは、流石だと思った。

金髪の座頭市、タップを織り込んだ演出。
ラストに世界観そのものをブチ壊しかねない問題発言。
それでいて完璧にキマっている。
格好いいってこういうことじゃん!みたいに。
ああもう、北野監督はどうしてこう壺にハマるのか。
(c)gran-tv.jp