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和歌山・不思議系

キャッチミーイフユーキャン

20/4/22 10:06
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壮大な鬼ごっこ映画「Catch me if you can(できるもんなら捕まえてみろ)」
レオ様はやっぱり演技がすごく上手い。当時20代後半にさしかかっているレオ様、主人公フランク・アバグネイルjr.の16歳くらい~20代前半を演じている。ティーンを演じていても違和感無く、美しい少年という風情でまぶしい。シリアスさは少なく、微笑ましさすら感じさせる。

逃避行の中でも常に家族のことを考え続けたフランクの悲哀も素晴らしかった。トム・ハンクスはやっぱりこういう役がいいね。
最近のシリアス路線より本作のようなちょっとドジな感じのほうが生き生きしてるような気がする。

久しぶりに見終わった後にさわやかないい気分になれた。
見て損はない。

なんと実話をモデルにしている。
詐欺師とそれを追う刑事の姿は、ルパンと銭形警部の関係を彷彿させる。

職業人なら知っていて当然の知識を持たないが故にハラハラする場面も多い。だけど、その緊張感がまた面白い。
ただ逮捕されて終わりでなく、その後のエピローグの余韻もまた良い。
十代で天才詐欺師となってしまった少年だが、もとはといえば、両親の離婚が大きな理由だった。
父親の友人だった男と再婚した母親よりも、誕生日祝いに銀行口座を開いて小切手帳をプレゼントしてくれた父親のほうを慕うようになったフランクは、孝行のためにも、大金を稼ぎ、誰もがうらやむような職業(飛行機のパイロット、医師、弁護士など)に就いてやろう、と考えた。
フランク少年を追いつめてゆくFBI捜査官カール・ハンラティも、星(犯人)が、子どもといってもいい年齢であることに気づいてからは、少年のことを何とかしてやろうとする、親心が湧いてくるのだった。そのあたりの演技は、さすが、トム・ハンクス、と思える、イイ味が出てる。
 フランクの父親に扮したクリストファー・ウォーケンも、妻に裏切られたあとは、息子の成長だけを楽しみにしていた男の憂愁を漂わせた、見事な演技である。スピルバーグ監督に賞賛されたのみならず、英米の批評家たちからも、高い評価を受けた。
 「パイロット」姿の息子と会食中、フランスで出会った妻(となる女性)とのなれ初めを語るシーンで流す涙は、真に迫っている。第一級の娯楽映画、といえるのではないだろうか。
(c)gran-tv.jp