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和歌山・不思議系

ア・フュー・グッドメン

20/12/21 00:46
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これぞ名作というのだろう。「A Few Good Men ア・フュー・グッドメン」
クルーズやニコルソン様主演の95年公開映画で、法廷サスペンスの傑作だ。

あらすじはこうだ。

キューバとの国境最前線にある海兵隊基地で殺人が行われた。
落ちこぼれの海兵隊員サンティエゴ二等兵が、ドーソン上等兵等二名により首を絞められ殺害される。しかしこれは単なる殺人に見え、実は「CODE RED」と呼ばれる見せしめ刑罰であった。
命じたのは国家安全保障会議にも名を連ねるジェセップ大佐。彼はその事実の隠蔽を行う。
海兵隊員死亡調査を命じられたJ.G.ダネイル・カフェ中尉は、軍の内部にあるコード・レッドと呼ばれる粛清が横行している事実を突き止めるが・・・

アメリカでは推理小説よりも法廷小説の方が遥かに人気があり、この映画でも法廷でのやり取りと相手をどう出し抜いていくかといったテンポのよい展開で見せている。
クルーズとデミの間にありがちな恋愛展開が全くないのが映画の印象をシャープなものにしている。
舞台が軍事法廷のため、軍人の尊重する国家安全と、人命のどちらに重きを置くかと言う、いわば人の信じる理念と理念のぶつかり合いがあり、テーマとしても非常に考えさせられる内容を扱っている。
最後の法廷での、クルーズとニコルソン様の対峙シーンはこの映画の全てであろう。

ニコルソン様といえば怪演。その大佐に青臭さの抜けないクルーズが立ち向かっていく姿に熱い共感を覚えた。元が舞台劇だけあり、終わり方も非常に潔い。

映画の出だしも素晴らしく、海兵隊による一糸乱れぬ隊伍の動きはいきなり見るものを惹きつけ虜にし、そのままラストまで引っ張るほどの印象を残している。

監督はロブ・ライナー。「スタンド・バイ・ミー」の監督。さすがにいい仕事をしている。
(c)gran-tv.jp