月神さんのブログ(155)
月神(35)
和歌山・不思議系

時計じかけのオレンジ

19/8/8 20:58
211 6
凄まじいまでの暴力描写から、室内アートまで、完璧なまでの映像で語りかけるまさに「芸術」に昇華している作品。

とはいえ、暴力描写は今のB級映画のほうがよほど酷かったりするのに、なぜゆえ、直接的な暴力描写は控えめなのに、この映画のほうが嫌悪感を覚えるのか。

それはキューブリックが人間の本質を見事に見抜いて、心理面でグサリとくる感覚を映像としているから。
だからこそ、「映像作家」としての力量がいかんなく発揮された傑作と呼んでよいだろう。

同じテーマの作品を手がけることはなく、しかも作品全てが傑作、というかつてないほどの天才映画監督、スタンリー・キューブリックの最高傑作の一つであることは間違いない。

2時間強があっという間の、まさに「トリップ」体験を味わえる。

ファッションやミルクバーは未だに斬新で驚かせられる。


(c)gran-tv.jp