3日、4日、5日…経っても呼ばれない。
あんまり売れないお姉さんだって、控室から出ていくのに、私には指名が一度も来ない。
お姉さん達も、ちょっとおかしいね、と言う。
だんだん不安になってきた。
でも、どうしていいのかも分からないから、じっと待つしかできなかった。
初めての指名が来たのは、一週間後。
やっときた。
うれしいのか、悲しいのか、自分でもわからない。
浮き上がりそうな足を踏ん張り、
バクバクと張り裂けそうな心臓に手を当て、
個室のドアの前で待った。
ドアを開けて入って来たのは、スラリと背の高い人だった。