あんず小噺(59)
☆☆あんず☆☆☆☆☆(50)
ヒミツ・不明/その他

『裸一貫』

15/4/23 13:26
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元デリヘル店長のオッチャンから久しぶりに電話があった。
風俗営業の許可証さえあれば、店舗を構えず携帯だけで出来る事だ。本業は別にある。
知り合いに元デリヘル嬢送迎の運転手はいるが、店長は初めてだったので、好奇心の赴くまま話を聞かせて貰い、質問責めにした。

その生々しい話に当然、耳はダンボだ(笑)

私個人は身体を売って金を得る事を否定はしない。そこに至る理由の方に目を向ける。
定番の借金返済、遊ぶ金欲しさはもちろん、単純にセックスが好きで色々な男性としたい。それで金を貰えるなら最高という女性。その金は自分を着飾る贅沢に消えている。
まさに『泡沫』と云う表現がピッタリなのだが、他人の人生だし考えても詮無き事だ。

自分が作った借金は自分で返す。

自分が贅沢する金は自分で作る。

彼女達の心意気を私は尊重しているが、その浅はかな理由に蔑む人間は沢山いるだろう。今現在、私は稼げる体力もスキルもあるから、身体を売る必要がないだけで、それがなくなれば身体を売る事に躊躇いはない。身体がダメなら口も使える。
プロ意識を持ってする一つの職業だと割り切る事は出来る。
陽の当たらない世界で身を持ち崩し、道具となり果て墜ちて行くか、プロとして職業に変えられるは自分自身に懸かっている。
現に50代の女性がソープに現役として在籍していて、お年寄りや極端な熟女好きの若者からの指名があると話していた。

原則として本番は売春になるので禁止だ。
中にはお嬢が痺れを切らしたら本番をさせてくれると必死に我慢している男性もいるらしく、その攻防戦の模様は爆笑しながら聞いていた。
本番をさせたらしばらく指名が続くが、3ヶ月程でパッタリ無くなるらしい。
やはり簡単に股を開く女は飽きられるという現実は、この世界にもあったのだ。

客も様々でカップルでお嬢を交えての3P希望だったり、ビアンの女性もいるので、バイセクシャルのお嬢を何人か用意していると。
中々ディープな世界だが、彼女達に一昔前のような悲壮感や暗さはないらしい。
オッチャンも敢えて何も聞かない。
聞いたところで何が出来るワケでもない。腹を括って身体を売ると決めたのは本人だ。そこに同情や慰めの言葉は逆に失礼ってもんだ。

楽して金は稼げないって事ですな。
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