優しく頬を撫でられ…
指で唇をなぞられて…
(あ…。この雰囲気負けちゃうかも…。)
2時間前。
いつもの飲み仲間たちと、毎年恒例の家族BBQ。
もちろん初めての方も。
『はじめましてですよね?ゆりです(*^^*)』
「ゆりさん!やっと会えた。いつも妻がお世話になってます。」
友人Sの旦那は、今回初参加。
Sから、私に挨拶しといてほしいと言われ、来てくれたそう。
楽しく食事しながら、お互いのパートナーを紹介し合って、家庭のことなどを話していると、だんだんSの表情が険しくなり…
「Rが悪いんでしょ!いつもほっとくのそっちじゃん。」
と。
主人にSをお願いし、盛り上がっているグループの方へ連れて行ってもらいました。
Sはまだまだ若く28歳。
旦那のRは年上の41歳。
「若くてかわいいんだけどさ、酒はいるとわがままなとこでちゃうでしょ(笑)。ゆりちゃんいつもごめんね。ありがと。」
『いえいえ、Sちゃんホントにかわいいですからね。女の私でも酔った勢いで襲いたくなりますもん(笑)。ほっといたら、ホントにさらわれますよ~。』
「そうだね。まぁあいつが浮気したらすぐわかりそうだけど(笑)。でもSが、ゆりちゃん、絶対落ちない女で有名なんだけど、Rだったら落とせるかも!とか言われたよ。」
『まぁ、人妻ですからね~。後々大変じゃないですか。食事くらいならっていうのはありますけど、それだけじゃ終わらないと思うし…(笑)』
「じゃあ、今日頑張って落としてみよっかな(*^^*)」
と冗談を言いあっていました。
Sも嘘のようにご機嫌になり、みんなで楽しい時間を過ごしました。
少しずつ日も陰り、花火したいねという流れに。
土地勘がある私が買い出しに行くことになり、Rが荷物持ちで一緒に、と車を出してくれました。
『Rさん、ごめんね。助かります(>_<)』
「大丈夫だよ~。ゆりちゃん落とすチャンスだし(笑)。」
涼しく快適な車内は、少し酔っていた私の肌には心地よかったのですが、その一言で、また体が熱くなってきたのを感じました。
『そういえば、来たときそんなこと言ってましたよね~。いつ落としてくれるのか楽しみにしてたんですよ?(*^^*)』
②へ続く