ベスト10に入るくらい大大大好きな作品！
実話に基づいたストーリー。
一見すると荒唐無稽で現実感に乏しい展開にみえるストーリー全編を通じて、バリー･レビンソン監督の繊細で周到な演出(この微妙な三角関係の危ういバランスが最後まで崩れないのが絶妙)が光り、随所に挟まるギャグ(台詞も秀逸)が受けまくりで、充分に堪能出来る。
端役にいたるまで脇役の出演者が、皆々リアルで存在感が自然、力みの無い演技でリラックスしていて、最後まで観ていて全く飽きがこないのも凄いけれど、何といっても、神経症的な演技が絶品だったビリー･ボブ･ソーントンと、相当飛んじゃってる人妻を生き生きかつ繊細に演じたケイト･ブランシェット様の2人がいいじゃないか…
特にケイト様大好きな私は、今まで観た彼女の出演映画ほとんど全部、強靭な意志を持った強い女の役ばかりだったので、これまで抱いていたイメージがあっさりと覆されてビックリさせられた！
改めて"上手さ"と芸域の"広さ"に魅了されてしまった…
これからきっと、どんな役でも変幻自在に演じてしまうメリル･ストリープ様みたいな大女優になっていくんだろうねぇ…
特技?！のゲップを炸裂させた銀行支店長の娘を演じたのがウィリス様の実娘(スカウト･ラルー･ウィリス)ってのも驚いた！…その妹を演じたのも、実の妹なんだとか、凄いウィリス様一家っ！
ウィリス様の髪型だけでも興味が湧く作品。
ケイト様がキュートで魅力ある女性で、ボニー・タイラーの「ヒーロー」で歌い踊り狂いながら料理する姿には何度観ても惚れ惚れする。
銀行強盗映画なのに、海辺で打ち上げ花火で遊ぶ姿は、まるで青春映画の１コマのように胸にジーンとくる。
最後の大勝負に大銀行に押し入り警官に囲まれてしまうのだが、オチがもう拍手したい感じで騙されてしまった。
ああ…美しきケイト様を見るだけでも価値がある…と思う。物質的な幸せと精神的な幸せとのバランスがとれずに苦悩する姿。二人の男を骨抜きにしてしまう魅力に脱帽。
洗練された脚本。配役の妙。隠れた秀作。大人のエンターテーメント。
ウィリスとソーントンの対照的な二人の男も実に面白いユニゾン。
個人的に好きなのがケイト様とブルース様が自撮りしたポラロイド写真もキュートで薄暗い浜辺でダンスするお2人がサマになりすぎ！