この映画を観る時、最後の方まで
"神様に選ばれた聖女が不思議な力に護られて活躍する話"
という方向なんだろうと思って観ていました。
内容がばれない様、細かいことは言いませんが、観て早々
『神様に選ばれた聖女』ジャンヌの強い『信念』に基づいた唯我独尊っぷりにあきれ果ててしまいました。
ジャンヌはどんな無茶でも『神様』が望んでいるという理由で押し通します。
ジャンヌの邪魔をする分からず屋として描かれている周りの人たちの方がよっぽど正しいことを言っています。
正直、途中で自分は、神の声を理解しない分からず屋と
同じ気持ちになっていました。
ジャンヌのことをいまいましく、うっとおしく思いました。
しかし、最後のダスティン・ホフマンとのやりとりが、この作品に対する自分の評価をひっくり返しました。
まさに自分の言いたい事を代わりにぶつけてくれた感じがしました。
(この監督は最初から確信犯だったのか!)
と思い、気分爽快になりました。
そう考えると、自分は見事にあちらの思惑通りの感想を抱いていたわけで、そうさせたミラ・ジョヴォヴィッチの演技は素晴らしい。
リュック・ベッソンが自分と同じ感性を持っていることを知り、彼に注目する一因となった作品です。