先日、NETFIiXで観た映画
『人間失格 太宰治と3人の女たち』。
太宰の妻を演じた宮沢りえの、薄幸そうな現実とは裏腹の芯の強さそして、それが恵まれた容姿ゆえに輝くその様に、
『ヴィヨンの妻』のせっちゃん、『斜陽』のかず子にも似た、世間知らずがゆえの強靭さとしなやかさの同居に想いを馳せひとり、心震わせた次第。
有り体に申しますと、
小栗旬演じる太宰と3人の女優それぞれの濡れ場がたいそう秀逸でした。
特に宮沢りえの、玄関先で押し倒されて挿入されているのに一向に乱れていないどころか常に、性行為以外の何かにアンテナを立てている風情が、ああ、我が子たちだけではなく太宰という類いまれなる名誉長男の母なのだな、と勝手に共感。
「それで、この話題とこの写真に一体、何の関連性があるのかな・・・?」
すみません。
アラフィフ宮沢りえの和装姿に触発されて、このような駄画に至った次第。
たいへん失礼致しました。
さて。
濡れ場もさておき、作中、短いながらも印象深かった場面。
それが、バーで泥酔する太宰に、同じく泥酔中の坂口安吾が絡む一幕。
「ヒトはみな・・・堕落する。
だーから、堕ちろよ。お前も。
お、ち、ろ。」
藤原竜也演じる安吾が、小悪魔みたいな童顔眼鏡で、グラス片手に太宰の耳元でささやく。
一歩間違えば男色を思わせるあやかしの雰囲気に、思いがけず、深く感銘を。
太宰も安吾も、ベクトルは違えど無頼派と呼ばれ、混迷と狂気とに翻弄され、溺れながらも「書く事」で自らを表す事に対して、求道を続けた一生涯。
童顔眼鏡の藤原竜也に萌え転がった事は否定できない事実としても、
類まれなる「求道する才能」に、ココロが感じてしまったとしたらそれはもうおそらく、私にとっては生涯、忘れ得ぬ恋だなとそう、改めて思うのです。
眼鏡男子と同じぐらい、
「求道男子」に弱いな。
それは私自身が多分、
一生涯「求道女子」だからかも……
道を、究めましょう。
お互いを、求めあうのと同じ、
いや、もしかしてそれ以上の、熱量で。
では、また。