【草薙電脳艶戯倶楽部】(629)
草薙(49)
ヒミツ・不明/その他

【météore】

23/2/26 18:32
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約2年ぶりの、婦人科検診。
きっかけは、3歳年上の友人の子宮がん発覚。

「手術入院経験では黒帯」を誇る彼女、今回も
「入院中ヒマだからファイブスター全巻持ってくんだー♪退院したら飲みにいこうぜー!」
などというLINEが来たりしていました。が。
それが本心のすべてではない事はもちろん、明らか。

20数年来の筋腫持ちに加えて、
「右の卵巣に、どうやら未完成のピノコのパーツがいくつか入っているっぽい。」
というマンガみたいな所見をいただいているため、今回の友人の件で心底怖くなりすぐに、行きつけの総合病院婦人科を予約。

「ひどい状態ですよ。
何で2年もほっといたんですか?!」
… と、先生に叱られる事をひとり妄想しては、震えて座す待合室。

「筋腫は縮小傾向、右の卵巣は2年前から大きさ変わらず。このまま年1回の経過観察で大丈夫。
がん検診はいずれも陰性。」
予想外の良好な結果に、一気に脱力。
全ての検査結果終了までは10日前後かかり、様々な想いがふとした瞬間めぐり、心の晴れない毎日でした。

筋腫が縮小したのは、女性ホルモンが順調に減少している所為のようで。
渡辺美里の「卒業」がふと、脳内に。

花は散るらん、か。

閉経という「卒業」をおそらくは近くに控えて、寂しさよりも今はむしろ、
「新しいサイクルを待ち受ける」
そんな気持ちではあります。

ちなみにピノコについては今回、あらたな所見が。
ピノコは誤診で、単なる良性の水腫かも、との事。
この現象、医学的には「単為発生」といい、
100%女性の遺伝子で形成されるいわば、未完成のクローン。

驚異の小宇宙、人体。
我々が思う以上に深くて謎めいている「生」と「性」。
男所帯で娘には巡り合わなかった私の右側にいたはずの、小さな女の子のカケラはいったい、どこにいったのかな?

なんて、道半ばでそんな事をしみじみと思える、その幸運に心底感謝、なのであります。

そんなわけで。
きちんと婦人科行きましょうね、なぎさん。

では、また。
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