【草薙電脳艶戯倶楽部】(630)
草薙(49)
ヒミツ・不明/その他

【stones】

16/1/12 22:06
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約1週間連続で、道端の石に、つまづいた。

それはとても小さな石で、
もしかして今でなければつまづかなかったかも知れないしまた、つまづいた事に気付きもせずにスタスタ、歩いていったかも知れない。

しかし、現実問題つまづいた。
まさかのスリキズ、打ち身、アオタン。
ショックだった。
身の程を思い知らされた気がした。
そう。私は元々歩くのが上手いわけでも、
走るのが得意なわけでも無い。
干支はバニーなガールだが、
ただの鈍くさい、ドジでノロマなカメ以下。
おお。表現が古いよ草薙さん。
あとガールは無理があるやろ。

もとい。

冷たい爪先。冷たい足。
泣きそうになりながらふと、小石を拾うとあれ。これ、前にも見た事あるなと。
しばらくつまづかなかったから忘れていたよ。

落ち着いて一週間ぶんの小石を拾い、
もし次に、同じ小石につまづかなかったら、こいつに彩色して棚のガンダムの横にでも、こっそり積んでやる事にした。

そうやって小石を積み重ねても、人生は賽の河原の如し。ガラガラ崩壊避けられぬ。
でもさ。

小石を観察して、次に塗装する色をあれこれ考えながら収集出来る。
つまづく時は多分、そういう幸せを再認識出来る絶好の機会。

さ、小石があろうが無かろうが、
明日は来るし、歩き出さないと話にならぬ。

進め草薙。命根性ある限り。
恋と革命、萌えと眼鏡男子がきっと、
あなたをどこかで、応援しているよ。

ではではまた。
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