「草薙」がこの場所で、
ひっそりと誕生した約8年前。
当時は日々の保育園登園を悲しみ、毎日道すがら泣いていた長男でしたが先日、無事に小学校を卒業。
夫ママから譲り受けたブローチをつけ、涙の園児時代、苦し紛れに長男に「これはまほうのハンカチだから、悲しい時にはこれで涙をふけばすぐにとまるよ。」と手渡した懐かしのハンカチをバッグに準備。
長男入学式の時に買ったワンピースとジャケットとパンプスを引き続き流用し、夫に「政治家みたい…」などと笑われても気にせず「ちょっと今から市長戦に出馬してくる。」などと言い残し、式に向かった次第。
父母の遺伝子を足しっぱなしにした173cmの長身は確かに目立ちはしたけれど、長男だけではなく、昔から知っている同級生たちの成長もめざましく。
誰もがまぶしく、頼もしく感じました。
我が家はおとなしめのブレザーでしたが、男女ともに華やかなハカマ姿の子も多くいて。
このままハカマ禁止令が出なければ、次男の時は和装でもいいかな、と思案。
結婚式や葬式など、涙がつきものの式典でも当日泣くということがほぼない人生を送ってきましたがはたして、今回もかなりの感動場面があったにも関わらず、「まほうのハンカチ」の出番はなく。
しかし、式の翌日の夜にいつもの如く晩酌をしながら音楽を聴いていたら、12年間のさまざまなことが渦を巻くようにいくつも浮かび上がり、
「草薙さん、おつかれ。」
と、つぶやいた瞬間、ぽろぽろと涙がこぼれてきました。
あー。今回も時間差で感情が追いついたか。
泣きながらもどこかで他人事みたいな自分もいつつ、しっかり晩酌は楽しんだ次第。
あらためて。
12年間、本当におつかれさま。草薙さん。
そして、苦難多き一時代を支えてくれた、
そんなアナタに心からの感謝を、何度でも。
では、また。