ひょんな事からガンダムに魅せられた、27歳の冬。
そこから怒涛のように、アニメ全般に魅了されて。
ガンダムだけでなく、いろいろなアニメ作品を漁り観た。
そんな、一時代。
私の人生に、決定的影響を与えた作品。
それが、「攻殻機動隊」。
草薙素子。
通称「少佐」。
ままならぬ運命に、努力で抗い、
稀有な能力を身に付けた女性。
リーダーとして常に冷静沈着と見せかけてしかし、
揺れ動く情緒を時に、制御できなくなる。
よって、心ひかれた人や初恋の君にその場のノリで、
ついていこうとしたりもする。
そのたびに名前を絶叫する、
バトーさんの気も知らないで。
坂本真綾さんの少佐も、素敵だったけれど、
私にとっての少佐はやっぱり、田中敦子さんの声。
訃報は悲しいけれど、
それを「悲しい」という資格は自分にはなくて。
なぜなら、私は「好き」と声高に言うほどに、
声優・田中敦子さんご本人も、リアルの彼女も知らない。
親族でも、友人でも、仕事の関係者でもない。
単なる、彼女に人生を拓いてもらった、
いち視聴者に過ぎないから。
冥福なんて、絶対に祈りません。
あなたの声はずっと、忘れない。
ずっと、生きている。私の中で。
勝手に拝借した「草薙」の名前。
これからもずっと、大切にします。
ありがとうございました。
草薙、9年目の夏に。
では、また。