午後8時半付近。
次男の宿題を見ながら、洗濯物を干しながら、洗い物をするというカオスな状況からの、響いた破壊音。
手が滑って、食器を割った。
結婚してから16年間、毎日、毎日使っていた食器。
「何かを失う時は、何かを新しく得る時。」
悲しみよりもむしろ、踏ん切りがついた瞬間だった。
ただ急いていただけの気持ちがふっと緩む瞬間のような、
誰かに軽く、頬を叩かれたような。
食器の破片を拾いながら、ありがとう。と思った。
最後にほっぺた、叩かせてしまったね。
ごめんね。
心配した長男次男が、眉根を寄せてキッチンに来た。
「だいじょうぶ?ケガ、してない??」
長男のそのひとことにむしろ、涙がこぼれた。
ありがとう。だいじょうぶ。
大きくなったよね。
食器の破片が残っていないかを、3人で確認してキッチンの明かりを消した。
次男の宿題は済み、洗濯物は長男の協力を得て終わり、
洗い物も無事、終了。
そんなこんなで、ひといきついたそんな、ひととき。
これからも私はたくさんのモノコトヒトと出会い、
別れてゆくのだろう。
しかしその都度、刻み込むようにその次第を出来うる限り、記憶に、記録に残したい。
たとえその事に、どれだけ非効率的に心を賭して、ひとりよがりに舞い上がり、手前勝手に傷ついたとしても。
とはずがたりの文章をここに、刻む。
そんな、理由。
では、また。
ありがとう。( ᵕᴗᵕ ))✨