【草薙電脳艶戯倶楽部】(629)
草薙(49)
ヒミツ・不明/その他

【terminal】

23/1/10 12:45
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沖田×華のマンガ「お別れホスピタル」を少し前から、読んでいます。

終末期医療病棟に勤務する30代の看護師さんを主人公に、様々な患者、その家族、同僚などの人間模様を描いたかなり、リアルな物語。
沖田さんのあの絵面が幾分、読む事のハードルを下げてくれています。

数年前に逝去した親族が当時、類似の病棟に入院していました。
看護師さんたちも医師の方々も、不思議なぐらい明るくて。院内ではイベントも開催されて、あたたかい雰囲気に正直、驚いた経験があります。

そうは言えども、施設もヒトもそれこそ様々。
あの病院の病棟で日々を過ごせた親族はある意味、幸運だったとは思います。
看護師さんたちと楽しげにやり取りする姿からはその後、ほど無くして「お別れ」するようには見えず。
「今現在を、たしかに生きている。」と感じました。

来たる自らの、老いと死。
概ねはまだ健全な領域に近い現在の心身ではただ「想う」だけで切実ではなく、ソフトタッチのマンガで、終末の擬似体験をしているだけに過ぎません。

それでも、意味はありました。

終わることが怖くて、過剰に抱え込んで、執着していた、様々なコトヒトモノ。

楽しい一時代を、ともに過ごせた事に感謝しながら、少しずつ、手を放していくもよし、な場合もあるかも知れない…と。

辞してもなお、続く何かがあるのならそれが、
まことの、ご縁でしょうから。


では、また。(。ᵕᴗᵕ。)
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