高校生になってから
塾の行き帰り
混雑した電車
息が、、詰まる…
ドアの近くで大人しく
乗っていたい…
……背後から、煙草の匂いがした。
「大丈夫だからね……｣
湿った息と
騒ぐな という圧
一瞬で、顔が熱くなり
思わず俯いて
その表情を 隠した
隙間を縫いながら…
気味の悪い手が、前へと
シャツの上から
ゆっくりと…撫で回し
…ふいに先端を摘まれ
微かな吐息が漏れてしまう
…違う、違うのに
手は太股へと伸び
足を閉じようとしても
強引に、呆気なく、スカートの中へ…
下着の上から揉まれ…
何か察したのか
確かめる為の 指先が
横から入り込む
周りの人よりも、今、この人に、
こんなになって…しまっているのを
知られたことが…泣きたくなる
後ろでどんな顔をしているのか
無力感が襲うと
身体を…後ろの堅い胸板に
預けてしまった
ぎゅっと…咥え込んだ指は
そのまま…中を
擦り上げるように
めくりあげるように
だんだんと頭の中が
真っ白になり…
…駅に着き
慌てて降りようとする耳元で
聞こえたのは
｢また、乗るよね｣