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和歌山・不思議系

アルフィー

20/1/2 02:35
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整った顔立ち、ちょっとした表情の変化を巧く出して、いたずらっぽいプレイボーイの顔、沈んだ表情、途方に暮れる表情、演じ分けている。殆ど、表情だけの演技である。この映画の最初から終わりまで、ジュード・ロウの表情を追いジュード・ロウの端正な顔が幾重にも変化して行く様子の目撃者となった。
主人公アルフィー自身の独白がト書きの様に挟まれながら進行して行く映画の手法なので、ジュード・ロウの演技力と魅力によってこの映画の成否が決まっていると言っても過言でない。

さて、演技は演技過ぎず、抑え過ぎず、バランスが絶妙である。この人が演ずるとおしゃれに見える。

ストーリーは、愚かなプレイボーイ、アルフィーの周囲にひたひたと迫りくる人生の悲哀が次第に明らかに成ってくる様子を追って行く。一見、華やかに楽しい人生の果実をいいとこどりして自信を持って楽しんでいるアルフィー。しかし、自らの招いた出来事の連続から、回りの人々を一人また一人とうしなってゆく。
最後に、人生において大事なもの、本当の幸せについて考えさせるものとなっている。

ちょっと変わっているが、重すぎず、軽すぎず、107分を楽しめる。
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