私は彼の嘘を見抜けなかった。
口先だけの言葉を信じて、彼の仕事を一生懸命手伝って…
彼の生活を潤して、今自分はどうしようもないとこにいる。
結局、私は彼にとったら都合のいい女だったにすぎない。
何となく気づいてた。彼の嘘、彼の見栄。でも、そんな人じゃないと信じてた、というよりは、そんな人であってほしくない、という自分の微かな願いだったのかもしれない。怒られ怒られ仕事して、売り上げて…彼の生活優先されて、給料貰えず、自分が困窮している…笑いしかでてこない…人は悲しみを通り越すと笑えるんだな、と気づいた。自分の馬鹿さ、愚かさに。もうすぐ孫も生まれる。私にあとできるのは子供達に迷惑をかけないこと。だから、明日風俗行きます。全てを断ち切るために。彼の口先からの嘘…いやたぶんその時はそう思ったのかもしれない。ただそれを実行できなかっただけ？今すっきりしている、この気持ちが何なのかわからないけど。