１３年前の夏、私の主人はこの世の人ではなくなりました。
見つかったときにはすでに全身に転移していた末期の胃ガンでした。
普段気の小さな主人でしたが、強い薬の影響でほとんど眠り続けるようになるまで泣き言を一切言わず、自分が辛くて痛くてたまらないのに、看病している私の身体を気遣ってくれる優しい主人でした。
どんな理由にしても愛する人を失う悲しみには大小はありません。
ある人に「事故とか殺されたとかじゃないんだから、まだ幸せでしょ？」と言われて何か違うと反論したら「甘えてるね」と。
目の前で弱っていく主人を見守るしかできなくて、亡くなってなおそんな自分を責めている私に、その言葉は刃物より尖ってました。ただ寂しくて心にぽっかり空いた穴を埋めることすらできない日々が続いて何年も塞ぎこんで。
そんな私が、どこをどう間違ったのか、こんなにエッチになっちゃって…。人生ってわかんないもんです。