タイトルは、ちまちま再読中の漫画「moonlight mile」の中のある一章。
宇宙飛行士の男とNASDA要人である女との、つかず、離れずの10年間。
年に一度直接的に会えるかどうかの保障もない、そんな織姫と彦星のような二人に変化をもたらしたのは女の地球外受胎発覚という前代未聞のハプニング。
もう1冊のちま読み漫画「プラネテス」にも同様の話がある。
年に一度帰るか帰らないかの宇宙飛行士の夫を地上で待つ、肝っ玉母ちゃんに息子ふたり。
長じた息子は父と同じ職に就き、同じ船に乗り、地球帰還まで往復7年もの歳月を要する木星探査に出発する。
絵空事、理想論だとはわかっている。
常に重力に魂を引かれている日々は重く長く、問題や懸案や疲労や倦怠に満ちている。
人は、パンのみに生きるにあらず。しかしながら、恋のみに生きるのもこれまた不可能。
ただひとりを想い続け、しかも、ただ待つし
かないという状況下での、長期的恋愛関係継続が現実的には極めて困難であるからこそ、このような物語に夢を、未来への希望を、託すのだ。
願わくば10年後の今日、
たとえ、同じ場所にいなくとも、
心身ともになるべくなら、健やかに、
同じ時間、同じ太陽、
もしくは同じ星空を、ながめることが出来ますように。
ではでは、また。