「武官はいつだって、感情で行動するものじゃない。」
オスカルをいさめる、アンドレの台詞。
感情に流され、我を失いそうになると呪文のように唱えて、踏みとどまる。
幼少期から、養育者及び教育者に繰り返し厳しく、言い渡されてきた言葉。
泣くな。怒るな。
いつも平静かつ、にこやかでいなさい。
あなたの態度ひとつですべてが上手くいく。良いも悪いも全てが、あなたのうちにある。
元来、喜怒哀楽及び感情の起伏が激しい私の行く末を案じた大人たちにより、そう言い含められてきた。
おかげで自らの予想に反し、仕事も、結婚も、さらには母になることまでも手に入れた自分。
大人たちの厳しい諫言無くしては、今現在の私は無かったであろう。その事は、感謝している。
しかし時折、生のままの自分が噴出しそうになる。しかも最も忌むべき、怒哀のふたつを伴って。
泥酔し酒場で乱闘するオスカル。
公儀の場で上官にケンカを売るオスカル。
彼女にはそれをも、受け止めてくれる存在がいる。だが。
そこまで思考して、諦念する。
最初から、アンドレは、いないのだ。
そして現実にいてはいけないのだとも、思う。
私はオスカルの単なる模倣者であり崇拝者であって、けして、オスカルにはなれぬのだから。
日々をただ生きることそのものが戦場であり、
したがって、そこに身を置く自らは常に、武官であらねばならないと。
そう何時なんどきも心掛ける。
自分に出来るのは、それだけだ。
このサイトで同性同士が交流することは不可能だけれどでも、今日のような夜はふと、想像する。
私のような女性がもしいたとしたら、思うところを思うさま、吐露してみたい。と。
いつも以上に場違いかつ馬鹿馬鹿しい文章、失礼致しました。
では、また。