モラルハラスメントを調べてみると、ウィキにはそう記載されてあった。
ん~ウマい事を言う(笑)
記載する内容は、漢字で表記すると掲載出来ない言葉が含まれるので、一部カタカナになる事を了承頂きたい。
『誰のおかげで食べている?誰が養ってやってると思っている?お前は俺に感謝が足りない』
娘が小さい時、事ある毎に言われていた。裏を返せば黙っていろという事だ。
稼ぎがないばかりに好き勝手言われてたまるか…と奮起して、オムツが取れた頃から働き出した。
『家事は誰がするのか?働く以上、俺に迷惑を掛けるな』と意味不明の事を言う。
養いたくない、家事に協力する気もない。
とめどない駄々をこね、この男は一体私の何に怯えていたのだろうか。
パッと聞くと筋が通っているような気がする。
働く必要もないのに働きに出る。それはお前のワガママ。だったら俺に迷惑を掛けるな、家事はちゃんとしろ、当然だろう?
責任感の強い私の心理を巧みに突いていた。
そこが相性の妙であり、典型的な共依存に陥る組み合わせだ。
働きながら全てを一人でこなす日々が続いた。パートに毛が生えた程度の時間しか働いていなかったが、やはりキツい。
が、彼は一切容赦がない。手を抜けば『ダメ人間』と詰られ、自分の方が実働時間が長く如何に大変かを語り出す。
『大変だね。ありがとう』とは言っておいたが、感謝の気持ちが足りなかったらしく、不満そうにしていた。
仕事から帰り、夕飯をバタバタと支度する私に『家にいてもつまらない』と愚痴る。
そんな日々が続き、いつしか私の頭の中には『自分がちゃんとこなせないダメ人間だから、この人に迷惑を掛けている。自分がつまらない人間だから、この人は家が面白くないんだ』という構図が年月を掛けて出来上がっていた。
そして借金発覚。表向きは借金をした彼が悪い事になっていたが、どうも本人は悪びれる様子がない。話を突き詰めて行くと、家が面白くないから遊びに出た。その原因は何だ?お前だろう?という事になっていた。
私は姑に土下座をして詫びた。自分が至らなかったから、こんな事になってしまった。申し訳ないと。その様子を『そうだろう?』と言わんばかりの顔で見ていた彼の目を私は忘れていない。