大概はウケを狙い、そう言ってるだけの偽善者なのでメッキはすぐに剥がれる。
たくさんの男女の機微を見聞きして来たが、この言葉に偽りがなかった人を私は一人しか知らない。
自らの容姿に自信満々な人はそういない。
かく言う私もルックスにはサッパリ自信はない。アンパンマンとドラえもんが他人とは思えない(笑)
若い頃は、それを理由に卑屈になり、だいぶスレていた。
『選ばれないのはルックスのせい』だと。
男性の中には平気で『ブス・デブはお断り』と言う人もいるし、本当にルックスだけで選ぶ人もいる。
自分の顔は鏡で見ないようにしているのだろう(笑)
私の男友達はイケメンでお洒落なヤツが多い。それなりにモテる。
が、彼らと話をしていると『コイツの彼女(嫁)には絶対なりたくない』と思うし、直接言う。
『アンタ最低だな。要らんわ』
彼らはドラえもんに用はないので笑って聞いている。彼らに言わせれば『お前が可愛かったら彼女にする』らしい。
しつこいようだが、要らない。
喋るだけなら話題豊富で楽しい。機転も利くし、女が喜ぶツボを知っている。
残念だが『それだけ』しかない。
肝心の『人間としての魅力』が男として軽いが為に相殺され無くなっている。非常に残念だ。
男性が真剣に仕事をする姿はみんなカッコいい。
仕事には真剣なのだが、それ以外はいい加減なのも残念な事の一つだ。
自分がルックスがイマイチが故の劣等感に苛まれていたから…というワケではないが、今になって考えると『選ばれない事』をルックスのせいにして中身を磨かず、卑しくも『そんな事ないよ』の言葉を待っていた。
男に媚びて選んでもらったのはいいが、やりたい放題、言いたい放題の目に遭い、それでも我慢していた。
『ブスなのに選んでくれたんだから』と。
自分を見つめ返し、足りないモノを考えるでもなく、卑屈な自分に甘んじて努力もせず諦め、楽をしているだけだった。
そんな人間に何の魅力があるというのか？
見た目でしか判断しない人間の言うことを真に受け、自分を見失う事ほどつまらない事はない。
人の魅力は『生き様』と『姿勢』に全て凝縮されている。
曳いてはそれがルックスをはるかに凌駕する魅力になるのだ。