いゃ・・あのぉ・・盆と正月さえないんですケド・・・・ねぇ?
意を決して話し合いをしてみたが、撃沈。ヘコむ私にトドメの一撃が投下された。
『気持ち悪い!』
頭の中でプツンと音がする。この瞬間から夫は『ただの同居人』になった。
吹っ切れたらあっという間。暇さえあれば携帯片手に物色の日々。妙に色気づいたのか『モテキ』まで到来した(詳しくは他のブログ参照)
彼らは夫がしてくれなかった事をたくさんしてくれた。夫の数倍時間をかけてくれた。
今まで聴いたことのないような自分の声や息づかい。びしょ濡れのシーツ・・何もかもが初めてだった。
濡れが悪いと唾を掛けられ、無理矢理指やアレを入れられた。15分程で終わる交尾のようなセックス。痛いだけのセックス。夫以外の男性など考えた事もなかった。『してもらってる』のだから、感じない私が悪いのだから・・機嫌を損ねたら次はない。触れ合えるのであればそれでいいじゃない。ないよりマシなんだから。
粗末なセックスを求めて悩んでいた自分が本気でバカだったと思うのに時間は掛からなかった。愛があろうとなかろうとヤル事は同じ。元から愛なんてどこにもないじゃないか。『快楽』さえあればいい。快楽に溺れて全てを忘れていく。もう私は妻でも母親でもない、ただの『ケダモノ』になっていた。
コトを済ませて夕方帰ると娘が外で私の帰りを待っていた。夫は部屋でゲームに興じてると言う。
『アホが!マジで使えない男だわ』
自分を棚に上げて腹の中で夫をなじる。娘の顔を見れない。小さな手を握る事も出来なかった。こんな汚れたケダモノの作る食事はさぞマズかった事だろう。それでも止めようと少しも思わない自分がいた。
夕暮れの中で佇んでいた娘の姿が今でも忘れられない。
『こんなお母さんでごめんね』